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植民地朝鮮で米を作らせ内地で食う、朝鮮人には雑穀を食わせる、という政策
上の関連エントリは太平洋戦争以前が中心だが、今回は太平洋戦争後半の朝鮮→内地の米・雑穀輸送についての資料を並べる(米・雑穀以外は扱わない)。ネット上ではあまり無いようなので。
余裕がある時は、あるいは外に対しては「一視同仁・八紘一宇・五族協和・大東亜共栄」などときれいごとを並べた日本だが、追いつめられると、あるいは内部では本音が出たようで、敗戦した1945年の文書には「鮮内の食糧事情に拘らず、内地第一主義」なので朝鮮米を予定通り内地に送る、と書いてある。また「特攻輸送」という単語も出てくる。
それに対して朝鮮総督府側は
・米や麦が不作で供出割当が達成できない
・日本に送る分の米は、朝鮮内の消費を削って確保する
・満州雑穀を送ってくれないと内地向けの米を食べるしかないかも
などと本国に対し繰り返し報告やお願いをしている
「内地第一主義」という言葉はそれ以前からあったようで、一応他の用例をこのエントリの一番下に挙げるが、今回の食糧問題関連ほどの悪意は感じられない。ちなみにアジア歴史資料センターで「内地第一主義」で検索するとヒットしないが、これは他意があるのではなくて、文字読み取り精度の問題だろう。
以下文書を並べるに際し、そこで出てくる要説明単語
「移出・移入」=植民地←→内地
「輸出・輸入」=外国←→日本
「買上」=ただの買い物お買い上げではなく、供出割当が事前に決まっていて、それに対して代金は払いますよということ。つまり農家の意志に関係無い強制買上
以下は「内地第一主義」の他の用例
1944年作況
https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050484700
供出割当
https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050484000
植民地朝鮮で米を作らせ内地で食う、朝鮮人には雑穀を食わせる、という政策
上の関連エントリは太平洋戦争以前が中心だが、今回は太平洋戦争後半の朝鮮→内地の米・雑穀輸送についての資料を並べる(米・雑穀以外は扱わない)。ネット上ではあまり無いようなので。
余裕がある時は、あるいは外に対しては「一視同仁・八紘一宇・五族協和・大東亜共栄」などときれいごとを並べた日本だが、追いつめられると、あるいは内部では本音が出たようで、敗戦した1945年の文書には「鮮内の食糧事情に拘らず、内地第一主義」なので朝鮮米を予定通り内地に送る、と書いてある。また「特攻輸送」という単語も出てくる。
それに対して朝鮮総督府側は
・米や麦が不作で供出割当が達成できない
・日本に送る分の米は、朝鮮内の消費を削って確保する
・満州雑穀を送ってくれないと内地向けの米を食べるしかないかも
などと本国に対し繰り返し報告やお願いをしている
「内地第一主義」という言葉はそれ以前からあったようで、一応他の用例をこのエントリの一番下に挙げるが、今回の食糧問題関連ほどの悪意は感じられない。ちなみにアジア歴史資料センターで「内地第一主義」で検索するとヒットしないが、これは他意があるのではなくて、文字読み取り精度の問題だろう。
以下文書を並べるに際し、そこで出てくる要説明単語
「移出・移入」=植民地←→内地
「輸出・輸入」=外国←→日本
「買上」=ただの買い物お買い上げではなく、供出割当が事前に決まっていて、それに対して代金は払いますよということ。つまり農家の意志に関係無い強制買上
朝鮮及台湾ノ現況/2 朝鮮及台湾ノ現況の2
一五、食糧需給状況
(一)朝鮮
朝鮮に於ける昭和二十米穀年度食糧需給状況を見るに・・・本年度の過剰高は九十九万二千石となる。
右過剰高九十九万二千石と満洲雑穀二百万石を輸入することとに依り、本年度に於ける鮮外供出高を三百万石(内軍用米百万石)と策定せり。尚内地食糧事情緊迫化に鑑み右の外、更に雑穀の早場操作に依り五十万石を増加すべく努力することに協定せり。
本年度朝鮮に於ける米及雑穀の買入状況は、計画数量に対し米九〇%雑穀八〇%程度に過ぎず、例年に比し極めて不振なるのみならず、麦類の生産予想に関しても天候肥料事情等に鑑み必ずしも楽観を許さざるものあり。又満洲雑穀の輸入も未だ計画数量の三分の一にも達せず、斯くて本年度鮮内に於ける需給は一段と窮屈化すべきものと予想せらる。又内地に対する移出は十一月以降三月迄約三十万石に過ぎず、現下我国に於ける食糧事情に鑑み前記既定計画数量の移出は万難を排し之を達成すべく目下輸送其の他に付各般の措置を講じつつあり。
(二)台湾
(省略)
一六、最近五ヶ年間の外地米の内地移出状況及其の減少の理由
最近五ヶ年間に於ける朝鮮及台湾より内地に移出せる米の数量は左表の如し
即ち朝鮮に於ては、昭和十七年に於ける大旱魃に引続き十八年度及十九年の旱魃凶作に因り、主要食糧たる米は平年作の二千二百万石に対し七、八百万石の生産減少を来したる。外米と略々仝(=同)量の消費量を有し且移出米の身代りとも為るべき麦類及雑穀も、米同様生産減退を来しつゝあるのみならず最近満洲国よりの輸入減少せる等、是等主として生産部面に於ける減少と他面人口増加・軍需産業の勃興に伴ふ一般消費の自然的増加並に軍用米の供出増加等に因り、内地に対する移出米は近年減少の一路を辿(?)りつゝある実情なり
台湾に於ても(以下略)
一七、食糧の蒐荷配給制度
(一)朝鮮
朝鮮に於ける食料蒐荷の方法に付ては先づ植付前に供出割当を行ふ。その経路は総督府は道に、道は郡に、郡は邑面と云ふ如く系統的に行ひ、末端の邑面に於ては生産者及地主の収穫高又は収納高並に其の家族構成等を基礎として部落を通じ之を行ひ、供出に当りては生産者及地主は朝鮮食糧営団(昭和十八年十月五日設立 資本金三千万円 内政府出資一千万円 本部を京城府に 各道毎に支部を設く)を通じ政府への売渡の委託を為し、営団は遅滞なく之を政府に売渡すものなり。而して食糧の種類は内地と異り朝鮮の特殊事情に基き米穀、大麦、裸麦、小麦及粟の外、其の他の雑穀及是等の加工品並に甘藷及馬鈴薯等、殆んど食糧作物の全般を網羅しあり。
配給に付ては原則として政府より朝鮮食糧営団に払下げ、営団は総督の定めたる配給計画及道知事の具体的指示に基き、之を小売商組合に売却し小売商組合は之を家庭に配給す。尚配給上必要ある場合は、政府又は営団自ら或は委託の方法に依り食糧の製造、加工を行ふ制度あり。又鮮外の輸移出入に付ては原則として政府の委託に依り営団之に当るも、内地移出米の如きは営団が政府米の払下げを受け之を内地の中央食糧営団に直接売却する建前を執る。
(二)台湾
(省略)
外務省外交史料館 本邦内政関係雑纂/植民地関係 第六巻
https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B02031291700(7~10画像目)
朝鮮より軍用米の供出に関する件
陸軍次官より拓務次官企画院次長へ通牒(陸支密)
昭和十五米穀年度間朝鮮より陸軍所用米五十万石の供出方に関し、予(かね)てより格別の御配慮を煩し感謝致し居候(おりそうろう)
然る処最近陸軍は右五十万石の供出を必要とせざるものの如く誤伝せられある趣(おもむき)なるも右五十万石は派遣軍への追送用として絶対必要なるものに之(これ)有り、依然朝鮮よりの供出を強く要望しある次第に付、御承知相成度(あいなりたし)。
尚五十万石の内、供出不能部分之有るときは他より供出補充を受くる必要あるに付此の点併せて御含み置き相成度候
追て本件に関し朝鮮政務総監宛通牒写別紙の通為念添付申上候
陸支密一八三二号 昭和十五年六月八日
「写」印 (在東京朝鮮総督府事務所経由)
陸支密第一八三一号
朝鮮より軍用米の供出に関する件通牒
昭和十五年六月八日 陸軍次官
朝鮮政務総監殿
昭和十五米穀年度間貴府管内より陸軍所用米五十万石の供出方に関しては、予てより格別の御配慮を煩し感謝しある次第に之有り候。然る処本件に関し過日貴総督閣下と陸軍大臣との御懇談の結果、陸軍は右五十万石の供出を必要とせざるものと御諒解相成居(あいなりお)るやに伝へられある趣なるも右五十万石は派遣軍への追送用として絶対必要あるものに之有り、而して右懇談の際陸軍大臣より貴総督閣下に御答へ申上げたる真意は「物動計画上、関係各庁間に於ける決定事項として、予てより軍需供出予定の五十万石は之を必要とするは言外とし、右の外(ほか)更に軍用米の追加供出方を要求しありやとの御質問と解し、最近新追加に就ては陸軍は要求せざる旨」を申上げたる次第に付、御諒承願度(ねがいたく)為念(ねんのため)御通牒申上候(もうしあげそうろう)
尚予て依り供出方御願しある五十万石の内、若干にても供出不能の場合は、他より之が供出を受くるにあらざれば派遣軍の給養を確保し得ざる実状に付、貴府管内よりの供出促進方に関しては引続き深甚なる御配慮賜り度(たし)。而して若し全量の供出不能の場合は当方に於ても前述の如く速急に之が対策を講ずる必要之有るに付、此の際貴府管内よりの供出可能見込数量及月別区分に関し、至急御回示相煩度候也(あいわずらわしたくそうろうなり)
https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/C04122130000
管殖第九号
昭和二十年一月十一日
朝鮮農商局長
管理局長宛
糧穀の供出に関しては小官帰任以来更に鋭意督励を加へつつあるも、秋落に依る減収予想外に大にして各道共(とも)割当量の供出確保に苦心を重ねつつあり。就中主要米産地帯たる黄海、京畿、全北の各道にありては此の傾向特に顕著にして、供出後に於ける農村の食糧事情は既に相当窮迫を告げつつある状況にして、割当量の全量確保は目下の情勢にては至難なる情勢にあり。右関係方面に対しても可然(しかるべく)御連絡乞ふ。
尚十二月末現在買上実績次の如し。
米8,056千石(割当に比し76%)
雑穀1,719千石(〃56%)
前年同期
米11,083千石(〃93%)
雑穀1,647千石(〃75%)
https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050484000(40画像目)
電報訳文(二〇、一、一二)
朝鮮農商局長
管理局長殿
本年度に於ける糧穀供出状況は、官民挙げての努力に拘はらず不振にして、加ふるに農村に於ける食糧事情は相当逼迫の情勢にあるを以て、実情調査の為此の際至急杉野事務官及相川技師の出張方取計相煩度(とりはからいあいわずらわしたし)。尚旅費は当方支弁致すべきに付、了知乞ふ。
https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050484000(37画像目)
電報訳文(昭二〇、三、六)朝鮮農商局長管理局長宛
最近の食糧事情に関する件
糧穀の集荷に関しては曩(さき)に二月現在の実績を電せる通(とおり)。秋落の意外に甚大なりし為、官民一致の努力にも拘らず其の成績不振にして、今後の集荷に凡(あら)ゆる努力を払ふも米、雑穀を合せ計画に対し約一割の買上げ不能は止むなき情勢にして、之が対策に就ては目下種々腐心中なるに付、御了知乞ふ。一方満洲雑穀の輸入実績(前年度ズレ一四千瓲を含まず)は二月末日現在六三千瓲にして、二月末日迄の計画に対し三七%、年間計画に対しては僅か二〇%に過ぎず。今日迄は内地の了解の下に移出麦の一部転用と軍用麦の貸与を受くる外、鮮産雑穀を極力充当し暫く切り抜けたるも、今後は専ら満州雑穀に依存するの外なく、之が輸入は睫眉の急を要する為、近く小官渡満の上直接折衝する所存なるが、関係各方面に対しても之が促進方御高配相煩度御依頼申上ぐ。尚昨秋播種せる麦は近年稀なる寒気の為一部枯死するもの等予想せられ麦作に就ても危惧せらるる情勢にあるを以て御含置(おふくみおき)乞ふ。
https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050484000(23画像目)
昭和20年3月6日発送済
電報案
管理局長
朝鮮農商局長宛
鮮米移出に関する件
貴地に於ける糧穀供出に付ては実に並々ならぬ御尽力の趣承知致居候処(いたしおりそうろうところ)、最近内地に於ては特殊用米の激増等に因る需給の逼迫化に鑑み、米穀の再供出、人口整理、配給量の改訂、防空用備蓄米の充当等、特段の措置に依り之が補填対策に腐心中なるも、輸送事情に基く満洲雑穀の輸入減少並に台湾米の移入見込薄となりたる此の際、内地に於ては朝鮮米に期待する所愈々(いよいよ)切実なるものあるに付ては、貴地に於ける供出並に内地移出に関し、更に一段の御尽力相煩度(あいわずらわしたし)。又満州雑穀の輸入並に鮮米の内地移入は、最近鮮内貨車繰の不円滑に伴ふ輸送事情に因り、著しく阻害せしめられつつある趣なるが、差当り輸送の緊急具体策を樹てられ之が促進に関し御尽力相煩度。
今後の鮮米対策に付(つき)打合の為、近く当省及農商省より係員を夫々(それぞれ)派遣せしむる予定https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050483200(90画像目~)
電報訳文(二〇、三、一三)
在新京 朝鮮農商局長
管理局長宛
本年度満州雑穀の輸入状況は、二月迄の計画一八三千瓲(トン)に対し通関実績僅(わずか)に七七千瓲にして三月への繰越一〇六千瓲となり、更に三月分計画七二千瓲を加ふる時は三月の要輸送量は一七八千瓲となるを以て、右を三、四の二ケ月間に於て輸入せざれば内地向朝鮮米の移出計画にも影響する虞(おそれ)ある(※1)を以て、目下極力満州と交渉中なるも、結局は中央に於て開催せらるる第一・四半期の大陸輸送計画策定会議にて決定せらるる計画に認められざれば実行困難に付、右事情陸軍省、参謀本部其の他関係方面に御連絡の上、左記の通輸送の枠獲得方御取計乞ふ。
四月 95,000瓲
五月 95,000瓲
六月 56,000瓲
右数量中には海上輸送を含み、又目下(もっか)の輸送情況より察し十九年度四半期の繰越見込数量を含む。
https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050483200(85画像目)
※1 満洲から雑穀が来ないと、朝鮮では内地移出用の米を食うしかありません、の意味
昭和20年3月15日発送済
電報案
局長
朝鮮農商局長宛
鮮米移入に関する件満州雑穀輸入に関しては目下関係各方面と折衝中なる処、今般鮮米の内地移入に関し集荷地より移出港迄の輸送を軍事輸送とし(※1)四月中に四四、〇〇〇屯移入方決定せるに付集荷地別数量折返し回電あり度。尚積出港は可及的郡山港を希望す。
https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050483200(76画像目)
※1 他に優先して輸送するということか
昭和20年3月17日発送済
案の一
局長
陸軍省整備局長 軍需省動員部長宛
満州雑穀朝鮮輸入に関する件
首題の件に関しては特段の御高配を賜りつつある処なるが、本米穀年度朝鮮に於ては二、〇〇〇千石(約三三〇千瓲)の満洲雑穀を輸入し以て略々(ほぼ)同量の鮮米を内地に移出することに協議決定し鋭意努力中なるも、二月末迄の輸入状況は計画一八三千瓲に対し実績七七千瓲にして差引三月への繰越一〇六千瓲と相成(あいなり)、更に三月分計画七二千瓲を加ふる時は三月の要輸入量は一七八千瓲と相成る実情に之有り候。而して右数量を此の際三、四月中に輸入せざれば鮮内に於ける米穀の消費量は計画以上に増大するは必至にして、従って内地向鮮米移出にも必然的に影響(※1)することと可相成(あいなるべく)を以て、今般(こんぱん)朝鮮総督府より右の実施方要請之有り候条(そうろうじょう)、事情御了承の上特段の御協力相煩度候。
尚右一七八千瓲を三、四月中に於て輸送実現困難なる場合は第一四半期の大陸輸送計画に於て左記の通輸入確保方ご協力相煩度、併せて依頼に及び候也
記
四月 九五、〇〇〇瓲
五月 九五、〇〇〇瓲
六月 五六、〇〇〇瓲
備考 右数量中には海上輸送をも含むものとす
案の二
局長
食糧管理局長殿 宛
満州雑穀朝鮮輸入に関する件
首題の件に関しては特別の御高配を賜りつつある処なるが輸入状況は二月末迄の計画一八三千瓲に対し其の実績七七千瓲にして差引三月への繰越一〇六千瓲と相成、更に三月分計画七二千瓲を加ふる時は三月の要輸入量は一七八千瓲と相成る実情に之有り候。而して朝鮮総督府に於ては右数量を三、四月中に於て輸入せざれば内地向鮮米の移出にも必然的に影響することと可相成を以て右の実施方要請之有り候条、事情御了承の上御配意相煩度候。
尚右一七八万瓲を三、四月に於て輸送実現困難ある場合は第一四半期の大陸輸送計画に於て左記の通り確保方御配意相煩度併せて依頼に及び候也
記
四月 九五、〇〇〇瓲
五月 九五、〇〇〇瓲
六月 五六、〇〇〇瓲
備考 右数量中には海上輸送をも含むものとす(註)本件軍需相及食糧管理局へは口頭を以て一応説明(?)交渉中なりhttps://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050483200(78画像目~)
※1 満洲から雑穀が来ないと、朝鮮では内地移出用の米を食うしかありません、の意味
電報訳文(二〇、三、二三)
朝鮮農商局長
管理局長宛
鮮米移出に関し一七日付貴電拝承
(一)四月中四四千屯の軍事輸送に付ては一八日野鉄朝鮮司令部と配車取り極め済。集荷地別数量別途文す。
尚四四千屯は当方四月分移出米は今般全量軍事として輸送する方針なりや折返し電乞ふ。
(二)四月中港別積出可能量(単位千石)
群山250
木浦80
麗水60
仁川30
海州15
鎮南浦10
計445
(註)第一項に付ては今後内地向鮮米の輸送は全量軍事輸送とする旨経済課より回答せり。
昭和二十年三月十八日
朝鮮食糧営団 理事長渡辺忍
大陸鉄道司令部朝鮮支部長殿
四月中内地向移出鮮米輸送申込書
(表は省略)
https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050483200(74頁)
20・3・27発送済
電報案(親展)
管理局長
朝鮮農商局長宛
昭和十九年産糧穀の買上成績は官民一致の努力に拘らず諸種の事情に依り米雑穀共相当の買上未済数量を生じたる処、鮮内調整を図ると共に内地移出数量の絶対確保の要請に対処し(※1)今後の食糧需給対策に関して鋭意考究実施中のことと思料せらるるも、其の措置概要並に見透承知致度折返回電乞ふ。
尚三月十日及二十日現在買上実績併せ回電乞ふ
https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050484000(15・16
画像目)
※1 不作なら不作なりに朝鮮での消費を節約するとか、色々努力して内地向け移出分は絶対確保しろよ、の意
電報訳文(二〇、四、一)朝鮮農商局長管理局長殿一六日付管殖第一一一号満洲雑穀輸入に関する貴電了承。満州雑穀輸入に対する鮮内貨車繰に付ては、之が確保に付万全の措置を講じつつあり。其の状況左記の通にして、実質的影響極めて僅少にして寧(むし)ろ輸入の遅延は現地に於ける諸事情によるもの多き様思料せらるるに付、御了承相成度。尚満州雑穀輸入促進に付ては先般小官渡満現地に於て折衝せるも、尚中央に於かれても之が確保に付格別の御配慮相煩度。
記
(一)満鉄貨車の鮮内入込みは常時二七六〇車を認むる協定なるが三月中入込み平均三一〇八車にして借越は三四車にすぎず。
此の程度の波動〔ママ〕は従来とも普通のことに属し満鉄に於ける輸送力に及ぼす影響僅少にして之れが為輸入遅延の事由とはならざること
(二)鮮鉄の糧穀輸送制限は客年一二月●日以降五日間、本年一月一〇日以降六日間局用炭不足の為輸送制限せるも其の制限数量概算三一三六屯程度の量にして其の影響極めて少なること。
https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050483200(71画像目)
電報訳文(二〇、四、一)朝鮮農商局長管理局長殿
満州雑穀の輸入に関しては種々御高配を賜はり感謝に堪ざるところ、朝鮮としては内地の急迫せる食糧事情に協力すべく全量を五月末日迄に完送することとし目下官民一致努力を傾注し居るも、之が身代りたる満洲雑穀の輸入は極めて不振なるを以て、先般小官渡満各関係方面へ種々折衝輸送増強計画に付諒解を得たるところなるも、其後三月一日より二五日迄の通関実績は二九千屯にすぎず。此の儘にて推移せば三月の輸入三五千屯(計画に対し五〇%)程度に留まるべく誠に憂慮に堪ざるものあり。就ては満州雑穀の輸送も移出鮮米同様軍貨輸送とするに非ざれば到底所期の目的達成は困難(※1)と思料せらるるに付、各関係方面と御連絡の上右雑穀も至急軍貨輸送として取扱方御配慮相煩度、特に御依頼申上ぐ。
https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050483200(68画像目)
※1 内地への米輸送は軍事輸送だったが満州から朝鮮への雑穀輸送はそうではなかった、扱いに差があったことがわかる。
昭和20年4月4日発送済電報案局長朝鮮農商局長宛
満州雑穀輸入に関し、目下上京中の満州国係官より朝鮮向総額三三二、〇〇〇屯とし六月末迄に完送の計画にして、三月迄の積出実績一七一〇〇〇屯と見込み年間計画三三二〇〇〇との差額一六一〇〇〇に対しては四月七〇〇〇〇五月六〇〇〇〇、六月三一〇〇〇の荷繰可能なるも、之がため包装麻袋の増送方要請ありたるを以て、内地在庫の湾米及砂糖空麻袋の徹底的動員を策することに略々(ほぼ)決定せるに付、荷受態勢に万全を期せられ度(たし)。
https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050483200(65画像目)
「写」印
昭和二十年四月五日
朝鮮総督府 農商局長
内務省管理局長殿
食糧事情に関する件
昭和二十米穀年度の食糧事情並に之が対策別紙の通送付すべきに付御了知相成りたし
昭和二十米穀年度の食糧事情並に之が対策
十九年産米及雑穀の買上状況に関しては其の都度報告申上げたる処なるが、本年産米の実収高は収穫期前に於ける早冷害予想外に甚大なりし為、予想収穫高に比し更に相当の減収を見る等の次第もあり、買上に対する官民一致の努力にも不拘(かかわらず)計画に対し米に在りては約一二〇万石雑穀に在りては六〇万石合計一八〇万石の買上不能はまぬがれざる状勢に在り。然るに戦局の推移に伴ふ内地の食糧情勢に鑑み、鮮内食糧事情如何に不拘内地第一主義に依り五月中には移出米の完送を必期すべく目下鋭意之が蒐荷に努力中なり。而して右買上不足に伴ふ補填対策としては●々攻究の結果次の如く各部面に亘り消費の節減を図り(※1)之が実行に努めつつあり
https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050484000(73・74画像目)
※1 朝鮮での配給を絞ってます、の意
電報訳文(二〇、四、六)朝鮮農商局長管理局長殿三月二十九日付管殖九電照の件糧穀買上不能分に付ては鮮内需要高の節減、早場米の買上強化等により辛うじて調整し得る見込なるも、戦局推移に伴ひ酒精原料、主要都市の非常備蓄、鮮内部隊等現下の情勢上真に止むを得ざる需要増もあり、加ふるに本年参麦の越冬状況は其の後懸念すべき情勢濃厚となり、食糧需給の見透は相当困難なる実情にあるを以てお含みを乞ふ。追て之が詳細別途送付せしに付、御了知ありたし。尚一〇日現在の買上実績米9,470千石 計画に対し89.8%雑穀2,538千石 計画に対し80.6%
電報訳文(二〇、四、一六)朝鮮農商局長管理局長宛三月三十一日現在糧穀買上実績米 9,489千石(割当10,540に対し90.0%)雑穀 2,576千石(割当3,140に対し81.8%)前年同期米 11,656千石(100.0%)雑穀 2,035千石(92.1%)
電報訳文(二〇、四、二七)朝鮮農商局長管理局長宛
昨今に於ける麦の作況は未曽有の寒気と三月の降雨に因る湿害とに依り全鮮的に甚だしく不良にして現在の処半作程度を予想せらるるも鋭意肥培管理により減収防止に努めつつあり。
右一応報告す。尚農商省にも然るべく御連絡を乞ふ。
https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050483900(36画像目)
電報訳文(二〇、五、二)
朝鮮政務総監
管理局長殿
朝鮮向満洲雑穀の軍貨輸送取扱方に付ては三月二十九日電報を以て御依頼致し置きたる処にして種々御配慮相煩し居るものと思料するも、其の後の輸入実績は依然として不振にして四月二十四日現在輸入累計は僅かに一六四千瓲(計画総量の五割)に過ぎず、為に鮮内食糧操作上困惑致し居るのみならず麦作の不良と相俟って前途真に憂慮に堪へざるものあるを以て、別途政務総監より陸軍次官宛軍貨輸送取扱ひ方御願ひ致し置きたる(※2)に付、各関係方面と御連絡の上至急之が実現方御配慮相煩し度く重ねて御依頼申上ぐ
https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050483200(50画像目)
※1 満洲→朝鮮の雑穀輸送を軍事扱い(優先扱いということか)にしてくれと以前頼んだけど、全然改善されないんだがどうなってんだ?の意
※2 前回の農商局長のお願いじゃ駄目みたいだから、今回はもっと偉い政務総監からお願いしてもらったからな、の意
電報訳文(二〇、五、二)朝鮮遠藤政務総監灘尾内務次官宛現下戦局の推移に伴ひ内地の食糧事情に協力する為、朝鮮としても米の実収減及麦作不良等の事情あるも鮮内の食糧事情に拘らず、内地第一主義に依り曩(さき)に移出米の緊急増送を計画し、五月中に移出米の還送を必期すべく目下鋭意実行中にして、四月二十二日現在港頭滞荷は40万石を突破し居る次第なるが、曩に電せる如く本年産麦は冬季間近年稀なる寒気と催青期に於ける湿害の為極めて憂慮すべき状況にして、忠清南北の如き漸く二分乃至三分作を予想せらるるに過ぎず、為(ため)に麦を唯一の食糧とする農村の食糧不安は春窮期に当面し深刻化しつつあるに加へ、一方満州雑穀の輸入状況は予(かね)ての御配慮にも拘らず三月末現在計画二四一千瓲に対し実績は一一九千瓲にして五〇%に過ぎず、四月に入りての輸入は従来に比し稍々好転せるも尚四月分計画の輸入も困難視せらるる状況にして、之が輸入不振は前述の麦作不良に依る農村の食糧不安に拍車し、現情を以て推移せば折角順調に進捗しつつある移出米緊急増送にも影響する虞(おそ)れ濃厚なるに付(※1)、右御含の上遅くも五、六月中に残量の輸入を完了する様、特段の御配意を乞ふと共に之が緩和策として差当り内地向満洲雑穀にして目下鮮内の滞荷中より所要量を鮮内に振替へ方特に御配慮乞ふhttps://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050483200(54・55画像目)※1 このままだと本当に内地向けの米食っちまうぞ、の意味
昭和20年5月5日発送済
電報案
局長
朝鮮農商局長宛
貴電並次官宛電拝承、朝鮮米の内地移出に付ての御尽力を謝す。御来照の件に付ては関係方面と折衝を進めつつあり
追而詳細電する予定なるも差当り左記御了知相成度
一、満洲雑穀輸入の促進に関しては極力完遂方申進むると共に、之が軍貨輸送の取扱方に付ても折衝を進めつつあり(※1)。本件に付大陸輸送京城支部と折衝経過あらば折返し回報乞ふ
二、鮮内滞荷中の満洲雑穀の振替(※2)に付ては農商当局も諒解し本件に付京城所長に司令する所あり、同時に目下新京滞在中の細田外地課長より満洲側にも諒解を進めつつあり。
尚振替希望数量折返し返乞ふ
三、朝鮮米の港頭滞荷処理に付ては、目下関係方面に於て船腹の配置替等に付考究中にして近く決定の見込なり。
https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050483200(47画像目~)
※1 朝鮮側が農商局長に加えて政務総監からも重ねてお願いして、やっと軍事輸送扱いの件が動き出したことがわかる
※2 内地向けの満州雑穀を、朝鮮で食べていいことにする話
昭和20年5月8日発送済
案の一
局長
食糧管理局長官宛
満洲雑穀朝鮮輸入に関する件
現下戦局の推移に伴ひ内地の食糧事情に協力する為、朝鮮に於ては米の実収減及麦作不良等の事情あるも鮮内の食糧事情に拘らず内地第一主義に依り曩(さき)に移出米の緊急増送を決定し、移出米の完送を必期すべく目下鋭意努力中にして、四月二十二日現在既に港頭滞荷は四〇万石を突破し居る次第に之有り候処、本年産麦は冬期間近年稀なる寒気と催青期に於ける湿害との為極めて憂慮すべき状況に之有る為に、麦を唯一の食糧とする農村の食糧不安は春窮期に当面し深刻化しつつあるに加へ、一方満洲雑穀の輸入状況は四月二十四日現在輸入累計一六四千瓲にして計画総量の漸く半に過ぎず、之が輸入不振は前述の麦作不良に依る農村の食糧不安に拍車し現状を以て推移せば折角順調に進捗しつつある移出米緊急増送にも影響する虞濃厚なるに付、遅くとも五、六月中に残量の輸入を完了する様、軍貨輸送の取扱と致度(※1)。又之が緩和策として差当り内地向満洲雑穀にして目下鮮内の滞荷中より所要量を鮮内に振替方、今般朝鮮総督府より夫々(それぞれ)要請之有り候条、事情御了承の上特段の御配慮相煩度此段依頼に及候也
案の二
局長
参謀本部第三部長 軍需省動員部長宛
満洲雑穀朝鮮輸入に関する件
首題の件に関しては三月十七日付管殖第一一一号を以て御依頼置に及び予てより特段の御高配を賜居候処、現下戦局の推移に伴ひに内地食糧事情に協力する為朝鮮に於ては米の実収減及麦作不良等の事情あるも鮮内の食糧事情に拘らず内地第一主義に依り本年度内地に移出すべき米二百万石に付曩に軍貨輸送に依り緊急増送を計画し之が完送を必期すべく目下鋭意尽力中に之有り候。一方右二百万石の米移出に当っては之が前提として二百万石(三三〇、〇〇〇瓲)の満洲雑穀を遅くとも三月中迄に其の大部分を鮮内に輸入することと相成居候処、四月二十四日現在之が輸入累計は僅かに一六四千瓲にして計画数量の漸く半に過ぎざる状況に之有り、本年度に於ける麦作不良と相俟って朝鮮内食糧操作上真に憂慮に堪へざるもの之有り斯くては折角順調に推移しつつある移出米緊急増送にも影響する虞も濃厚なるに付、五、六月中に右満洲雑穀の残量輸入を完了する様、又之が為軍貨輸送の取扱方に関し今般朝鮮総督府より要請之有り候条、事情御了承の上特段の御配慮相煩度此の段依頼に及び候也(※2)
https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050483200(44画像目)
※1・2 朝鮮総督府がああ言ってるので、満州→朝鮮の雑穀輸送を軍事輸送扱いにしたい、それでいいですか、の意。最初の要請からひと月以上経ってやっと本国が動き出したことが分かる
昭和20年5月7日発送済案局長食糧管理局長官宛
朝鮮に於ける昭和二十年度食糧事情並に之が対策に関する件
朝鮮に於ける昭和十九年産米及雑穀の買上状況は、同年産米の減収等に累せられ官民一致の努力にも拘らず計画に対し米に於て約百万石及雑穀に於て約六十万石、合計約百六十万石の買上不能は免れ得ざる状況に之有り候。戦局の推移に伴ふ内地食糧情勢に鑑み鮮内食糧事情の如何に拘らず内地第一主義に依り移出米の完送を必期すべく目下鋭意之が集荷に努力中に之有り候処、右買上補填対策としては青少年特配、労務者特配、幽霊人口の整理、買上不能道の農家調整用の圧縮等に依り百四十二万石の消費節減を図るの外、極力早場米の買上強化、藷類の増産等に因り概ね切抜に鋭意努力中に之有り候。然るに戦局の推移に伴ひ
(一)酒精用、ブタノール原料 三〇〇千石
(二)主要都市備蓄 二〇〇〃
(三)鮮内部隊用 一六〇〃
合計 六六〇〃
等現下の情勢上真に已むを得ざる需要増も之有り、加ふるに本年産麦の越冬状況は厳寒期に於ける稀有の寒害並に催青期に於ける異常の湿害を蒙り極めて憂慮すべき状態にして就中忠清南北両道の如き漸く二分作乃至三分作程度を予想せらるる如き状況にして為に麦類を唯一の食糧とする農村の食糧ふあんは春窮期に当面し漸次深刻化しつつありて本年度下半期に於ける食糧需給の見透は相当憂慮すべき実情に之有り候条、右御諒知置相成度(あいなりたく)、此の段通報に及び候也。
https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050484000(65画像目)
昭和20年5月8日発送済電報案局長朝鮮農商局長宛満洲雑穀(の朝鮮への)輸入に関し、之が促進方参謀本部に要請の処、貴地事情を了解参謀本部より関東軍主任参謀宛之が促進方連絡することとなれり。尚軍貨輸送取扱は目下の処速急には出来難き事情ある(※1)も可成(なるべく)速なる機会に於て実現せしむる様努力することに諒解せり。鮮内滞荷中の満洲雑穀の振替に付ては、関東軍の意向は無視し得ざる(※2)も参謀本部としては貴地実状諒解の上極力貴意に副(そ)ふ様努め度き以降なり。尚今後関係方面との折衝上必要に付、満洲雑穀輸入状況、鮮米の港頭集積及積出状況当分の局日報を以て御報告相成度https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050483200(41画像目)
※1 内地向け米は軍事輸送扱いにするが朝鮮向けの満州雑穀は駄目、という意味だがその理由は不明
※2 満洲雑穀を朝鮮で食べていいかという話に、満州国でなく関東軍の意向が大事ということ
昭和二十年五月十九日朝鮮総督府農商局長内務省管理局長殿米穀供出対策要綱送付の件主要食糧の増産及供出の確保に付ては、現下の食糧事情に鑑み之が完遂を図る要極めて緊切なるものある処、最近に於ける農村の情勢は茲(ここ)両三年来の相次ぐ凶作に依り供出に対する農民の負担漸く過重となり却って農民の増産意欲を減殺せしむる虞なしとせざる実情にありたるを以て、本年産米の供出に付ては之が方法を改訂し別紙要綱に依ることと決定せられたるに付、参考迄通報す
電報訳文(二〇、五、二五)朝鮮 農商局長管理局長殿時局の緊迫に伴ひ、内地の食糧事情を考慮して速急に移出米の港頭集荷を完了すべく四月以降努力中の処、最近気温の上昇に伴ひ滞荷品中に変質を来し、応急処分を為せるもの既に三〇千石以上に達し、変質防止に関しては極力努力中なるも、連日の降雨と燻煙薬品不足に加へ保管倉庫の不備等の為、之が万全は期し難く、変質に対しては一般米等を以て振替へつつある(※1)も、目下の鮮内米穀事情より推察するとき一定の限度を超ゆる場合之が置換は不可能となるのみならず、西南鮮方面の近況に鑑み一度滞荷品に被害を生ぜんか、之が補填は新穀に俟(ま)つの外(ほか)なき現状に之有るに付ては、緊急に配船を具体化し現在の滞荷五六五千石(五月十七日現在)の積(?)取方御配慮相煩度尚既定計画の港頭集荷に関しては一時配車を停止、鉄道沿線の安全なる場所に保管の上配船と睨み合せ緊急に配車する様致度も、関係方面と御連絡の上何分の貴意至急御回示相煩度https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050483400(21画像目)
(※1)「一般米=朝鮮で消費する米」という意味なら、変質した内地向け米を、朝鮮で消費する分のまともな米と取り換えて対処している、ということになる
電報訳文(二〇、五、二五)
朝鮮農商局長
管理局長殿
麦作況に付ては曩(さき)に御連絡せる所なるが、先般各道の農商部長を招致し詳細聴取せる処、冬季間長期低温連続に依る寒害、回青期に於ける降雨に依る湿害及三月中旬の低温芽寒湿害の重さなる来襲に依り、被害は予想外に激甚を極め今后肥培管理に最善の努力を払ふも現在の作況を以てせば忠南北両道の如きは生産責任数量の一割にも達せず、全鮮を通じ収穫予想は、三四二七千石にして生産責任に対し三割三分弱、平年作に比するも四割に過ぎざる実状にして目下之が対策腐心中に付御了知相成度。尚作況の詳細は別途文す
「極秘」印
麦類作況
秋播麦に於ては、一部寡雨の為発芽稍不良なる地帯ありしも、一般に播種並発芽は概して順調に進捗せり。然るに十二月中旬より二月下旬に至る約八十日間、麦の主要生産地帯たる中南鮮地方に於ては降水量極めて寡く、京城に於ける例を挙ぐれば此の間の降水量は僅かに九粍余に過ぎず平年に比し五一粍七(?)少く、南鮮地方に於ても尚平年の二割程度に過ぎざる状態に推移したり。
此の間全鮮的に稀有の低温連続し、就中中鮮地方に於ては平年に比し平均二度乃至五度過低に経過し、京城の例に見れば最低気温零下十度以下の日数は七十五日にして平年に比し三十六日多く、斯の如き低温連襲を過乾状態に於て受けたる為、特に田作麦に於て生育著しく阻碍されたり。
而して三月麦の回青期に於て全鮮的に降雨を見、三月中の降水量は中南鮮地方に於て平年に比し尚六、七割程度多く、加之(しかのみならず)解氷期を迎へ雨水の停滞著しく、之が排水、肥培管理に最善の努力を尽したるにも拘はらず予想以上に甚大なる湿害を蒙り、特に畓裏作麦は枯死に瀕する状態となり田作麦と畓裏作麦の作況は全く其の位置を逆転するに至れり。
更に春暖に伴ひ漸く麦の伸長を示し来りたる折柄、偶々三月中旬再び低温の襲ふ所となり停滞水は凍結し殆ど大半は凍死するに至り、特に畓裏作麦は全滅状態に陥り之が枯死面積約七十五万町歩(五四%)に及び未曽有の惨状を呈せり。
之等尚残存せる麦類の肥培管理に就ては、現下の食糧情勢に鑑み特に鋭意之に当りたるも、東北鮮地方以外は四月中再び寡雨に経過したる為全般に著しく草丈低く蕾数も亦少くして、生育は十日乃至十五日程度遅延の状態を示しつつあり、目下の処作況は極めて不良にして約三分三厘作を予想せらるるに至れり。
春播麦に於ては、秋播麦の作況不良に対処すべく之が面積の拡充に努めたるが、播種、発芽共に稍良好なるも引続く低温の為生育遅延の兆あり。
而して之等麦の廃作せるものに対しては馬鈴薯、春播麦其他雑穀等の栽培を強行し、以て食糧補給の万全を期しつつあり。
昭和二十年麦予想収穫高(精穀単位千石)四月末日現在
https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050483900(21~26画像目)
管殖第一一六号電報訳文(二〇、六、七)朝鮮農商局長管理局長殿満洲雑穀輸入状況は依然不振にして、農村の食糧事情に鑑み本日政務総監より農商次官宛左の通電せられたるに付、貴官よりも関係方面に御折衝の上宜敷(よろしく)御取計相煩度。記満洲雑穀の輸入促進方に関しては予(かね)てより種々御依頼改置きたる処、今般格別の御配慮に依り内地向満洲雑穀三二千屯の鮮内振替を見るに至り(※1)、雑穀窮迫の折柄洵に感謝致し居る所なるが、五月末現在到着実績は一七〇千にして之に前記振替分三二千屯を加えるも計画三三二千屯に対し僅に六割に過ぎず、然も本年の麦作は先般東上の折御説明申上げたる如く未曽有の大凶作にして最近の農村食糧事情は極度に逼迫し、六月中に未輸入満洲雑穀の輸入を完遂すると共に七月に於て相当量の増送を見るに非ざれば折角集荷せる移出米の喰込も保し難き窮状(※2)に在り。洵(まこと)に憂慮に耐へざるに付、満洲雑穀の輸入促進並に増加要求に関し早速御高配賜はるの要あり。就ては親しく当地の実情をも御聴取願ひたる上、満洲国に於て協議するを最も適当の様思料せらるるに付ては、時局柄御繁多中とは存ぜらるるも貴官若は食糧管理局長御出張相煩度特に御依頼す(※3)。追て御都合折返し電乞ふhttps://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050483200(36画像目)
※1 内地向け満洲雑穀を朝鮮向けに振り替えることがようやく実現した
※2 満洲雑穀をちゃんと送ってくれないと内地向け米を食べてしまうことも避けがたい、それ位困ってます、の意
※3 電報ではらちが明かないから、あなた(本土の管理局長)か食糧管理局長が直接こっちに来て実情を見てくれ、の意
電報訳文(二〇、六、一六)朝鮮農商局長管理局長宛六月十日現在水稲植付状況、植付予定面積一、四九一、五六九町三反に対し植付済面積七八、八〇一町五反 右割合五分三厘なり。
用水は豊富なるも五月の低温の為苗の成育進まず植付開始遅延、前年同期に比し六分二厘の減なり。
https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050483200(22画像目)
電報訳文(二〇、六、一六)朝鮮農商局長管理局長殿麦作不良に伴ふ鮮内食糧事情の説明の為、小官及糧政課長とも知事会議等の関係もあり不取敢(とりあえず)本日発梅田技師を東上せしむ(※1)べきに付宜敷(よろし)く御願す。
https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050483900(43画像目)
※1 朝鮮側から担当者を東京に派遣し実状説明させます、の意。「東上」は東京へ行くこと
起案昭和二十年六月二十日
20年6月21日発送済(?)
(速達)
(第一案)
相川技師(栃木県庁食糧課)
笹本事務官宛
鮮満糧穀の月別輸移入状況に関する件
六月十八日付電報御照会の首題の件別紙の通に付御回報に及び候也。
(第二案)
電報案
六月十八日貴電照会の件本日文書にて発送せり 相川技師https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050483400(34画像目~)
施行七月四日起案昭和二十年七月四日電報案局長朝鮮総督府農商局長宛
食糧消費節減に関する件
首題に関し、七月三日閣議を以て下半期の食糧需給の緊迫化に鑑み、臨時応急措置として概ね左記に依り七月乃至十月の間主要食糧の配給量を一割節減(※1)することと相成たるに付ては、御了知の上貴地の食糧需給状況に照し本措置の趣旨に鑑み実情に即し御措置相成様致度
記
一、家庭配給に付ては所定の配給量を一律に一割節減することとし各地方の実情に応じ適宜の方法に依り実施するものとす。
二、労務特配に付ても一割節減することとし此の際工場事業場等に対する配給に付ては其の正確を期するものとす。
三、節減実施に並行し都鄙を通じ野菜類の自家生産、配給制度の改善適正化、郷土食の奨励、粉食等可食資源の活用、食糧調理の合理化等戦時国民生活合理化に関する指導啓発の運動を実施するものとす。
四、節減の実施は七月十一日よりとし大消費都市は八月十一日よりとす。尚委細は後送す。https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050483300(49画像目)
※1 朝鮮だけでなく内地も同様に1割減と決定された
昭和20年7月7日発送済
電報案
課長
朝鮮農商局糧政課相川技師宛
一、八月に於ける大陸物資の対内地輸送計画は、曩(さき)に総督府に連絡し置ける中央要請量四〇万瓲(南鮮一五万瓲、北鮮二五万瓲)に対し現地案三七万瓲(南鮮一二万六千瓲、北鮮二四万四千瓲)にして、中央に於ても尚検討を進め居るに付御含みの上、中央の鮮米移出要請量三万瓲に対する朝鮮軍側の一万瓲申入れに対しては極力右要請量を確保せらるゝ様ご尽力相成度。
二、右鮮米移出量に対応すべき満州雑穀輸入量に付ては、中央に於ても関東軍案八万五千瓲に対する総督府希望量一三万六千瓲を要する事情を諒とし、之を軍事輸送扱となす外希望量の確保を期し折角折渉を進めつゝあり(※1)。
三、七月末現在各港に於ける港頭在貨を品目別に返電あり度。尚最近に於ける南鮮諸港の鮮米、満洲雑穀、塩、銑鉄其の他大陸物資の到着船積・滞貨荷役等等の状況に付、釜山輸送統制部江崎参謀に面接し(参謀本部塩谷参謀より紹介ありと称して)実情調査の上事情詳細電報を以て通報相成度。
https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050483400(18画像目)
※1 内地向け米を軍事輸送扱いにするのはすぐ決めたが、朝鮮で消費する用の満洲雑穀を軍事輸送扱いにするのは最初の要請から3カ月経ってもまだ決まらないことがわかる。
電報訳文(二〇、七、一一)
朝鮮農商局長
管理局長宛
七月五日付食糧消費制の貴電拝承。昨年産米雑穀の集荷良好ならざりし為、本年初冬よりすでに一般食糧は各道にて自発的に一勺乃至三勺の基準量の引下を為し調整に努め来たりたるが、麦作不良の見透し確定するに至り六月一〇以降更に配給基準量を全鮮一律一人一日当一勺の引下げを為すと共に、労働者の特配に最低一割以上の節減を実施し居れり。尚戦時国民食生活の合理化に付ては今後更に強力なる指導啓発を為すべきに付き御了知あり度。
https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050483300(55画像目)
※ 主食配給1割減と通知が来たが、朝鮮ではもうそれ以前から削減してるよ、の意
昭和20年7月13日発送済案局長食糧管理局長 農政局長宛
朝鮮に於ける水稲植付状況の件通報
朝鮮の水稲植付状況は、用水近年になく豊富なるも気温低き為六月二十日現在に於ては苗の伸長遅延に因り植付進捗せず、植付面積は四三七、三一〇町二反にして植付見込反別に対し二割九分三厘に過ぎざりしも、其の後気温の上昇に依り苗の伸長促進せられ植付も進捗し、六月三十日現在に於ては植付面積は一二一一、三四二町八反にして植付予定面積の八割一分二厘に当り、前年同期に比し三割九分三厘、前五年平均に比し一割六分の増に之有り候条、通報に及び候。
https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050483200(10画像目)
施行七月十九日
起案昭和二十年七月十四日
管殖一九四号案局長農商省農政局長 食糧管理局長官宛朝鮮に於ける水稲植付状況の件通報
朝鮮に於ける其後の水稲植付状況は西鮮地方の一部を除き降雨の分布良好なる為中鮮地方は植付順調に進捗し殆ど完了の域に達し、七月十日現在植付面積一、四三七、〇九〇町三反にして植付予定面積の九割六分三厘に当り前年同期に比し二割六分四厘、前五年平均に比し一割四分三厘の増に之有り候に付、此の段通報に及び候
https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050483200(6画像目)
昭和二十年七月十五日朝鮮総督府財務局長内務省管理局長殿雑穀類輸移出入高通報の件六月下旬分本件別紙の通通報す六月下旬 雑穀類輸移出入高※ 「輸入」なので、満洲から朝鮮へということだろう
外務省外交史料館 本邦農産物関係雑件/農作物作柄状況/外地関係 https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050483500(8画像目)
昭和二十年七月十五日朝鮮総督府財務局長内務省管理局長殿米穀及雑穀類輸移出入高通報の件六月分本件別紙の通通報す昭和二十年月上旬 雑穀類輸移出入高一、米(イ)朝鮮米移出白米 345,672(百瓩)内地仕向(ロ)満洲米輸入白米 600(百瓩)二、粟、高粱及黍輸入粟 19,510(百瓩)高粱 14,469(百瓩)黍 3(百瓩)外務省外交史料館 本邦農産物関係雑件/農作物作柄状況/外地関係
昭和二十年七月十九日朝鮮総督府財務局長内務省管理局長殿雑穀類輸移出入高通報の件七月上旬分本件別紙の通通報す七月上旬 雑穀類輸移出入高
外務省外交史料館 本邦農産物関係雑件/農作物作柄状況/外地関係 https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050483500(4画像目)
施行 昭和二十年七月十九日管理局長押印有朝鮮農商局長宛大陸物資輸送の件八月の計画は目下の処総額四〇万屯(トン)を目途とし内南鮮一五万屯 北鮮二五万屯にして鮮米は三万トンを予定す、又満洲雑穀の輸送は内地向一六万屯、朝鮮向一二万五千屯を予定す(せられあるにつき内報す)貴見あらば折返返乞ふ、尚七月下半期の輸送は実績見透一四、五万屯となる見込、鮮米は出来る限移出致度意向に付(二万屯前後)御協力相成度、満洲雑穀は現地に於て極力努力中なるも十四万屯程度と相成見込なり 追而最近に於ける鮮米の港頭在荷●●相煩度外務省外交史料館 農作物作柄状況/外地関係/分割3
昭和二十年七月二十八日
朝鮮総督府財務局長
内務省管理局長殿
雑穀類輸移出入高通報の件
七月中旬分本件別紙の通通報す
七月中旬 雑穀類輸移出入高
外務省外交史料館 本邦農産物関係雑件/農作物作柄状況/外地関係
https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050483500(2画像目)
電報訳文(二〇、八、一)朝、農商局長管理局長宛二二日付大陸物資輸送に関する貴電拝承一、鮮米移出は特攻輸送打切後三万屯予定にて実施中、七月末に於ける移出推定数量は港頭滞貨を含み六〇万石なり二、満洲雑穀の輸入は七月分を計画通り一五〇千屯完送する事とし、八月中に一三六千屯の輸入を確保せざれば鮮内の食糧操作に を来すを以て枠の増加方満洲国各関係方面へ打電依頼し置きたるに付、貴方に於ても然る可く御協力方御取計相煩し度外務省外交史料館 農作物作柄状況/外地関係/分割3
起案昭和二十年九月四日
管理局長押印有
案
局長
終戦連絡中央事務局長官宛
朝鮮の食糧事情に関し連合国軍当局と折衝方依頼の件
朝鮮に於ける食糧事情は、米麦作不良に基因し此の端境期を控へ相当逼迫を告ぐべく予想せられたるを以て、予て相当量の満州雑穀の輸入を予定し居りたる処、過般の終戦措置とソ連軍進駐に因り事実輸入不能の状態と相成り、之が為九、十月の両月に於て一一万二千屯の不足を来し、搗(かて)て加へて食糧不足は一方鉄道用炭の不足を主因とする輸送力低下に依る配給不円滑と相俟(あいま)ち、局地的には容易ならざる事態を招来する虞あり。目下軍警の努力により人心稍々鎮静に向ひつゝある折柄、食糧不足により再び治安悪化の虞頗(すこぶ)る大なり。而して之が対策としては予定の通満洲雑穀を不足量丈(だけ)輸入する必要之有るに付、之が実現方連合国軍側と折衝相煩度。万已を得ず(ばんやむをえず)右輸入不能の場合に於ては、都市地域に重点を置き他は道知事に適宜措置を為さしむる様一任することゝし、不敢取(とりあえず)京城地域に対しては黄海道より一〇万石全南北道より六万石、釜山地域に対しては全南北及慶北道より二万石を供出せしむる如く措置することゝ致度に付、特にソ連軍占領下に在る黄海道より一〇万石輸送を為し得る様、現地に於ても占領軍との間に出来限り接衝すべきも、中央に於ても至急連合国軍総司令部に御交渉の上速急に適当なる御措置の採らるゝ様御配意相成度、此の段依頼に及び候。
https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050483400(11画像目)
電報訳文朝鮮総督府政務総監次官宛終戦後に於ける朝鮮の食糧事情は複雑化せる諸種の事由に因り甚しく急迫し就中京城府、釜山府にありては十月中の食糧は全然手当し得ざる状況にあるを以て一、十一(?)万屯の満洲雑穀の輸入、二、ソ連軍政地区の黄海道より米十三万石の南鮮地区への移入を要するも右移出地区はソ連勢力範囲内にあり当方よりは折衝の方なきに付貴官に於て然るべき筋に対し至急御交渉の上何分の御回答煩度※9画像目に昭和20年9月7日の消印あり
昭和20年9月7日発送済(?)
電報案(至急)
次官
朝鮮政務総監宛
鮮内食糧対策に関する件
一、曩に御依頼ありたる対策として満州雑穀輸入のこと及右不能の場合に於ての南鮮の食糧対策として黄海道より糧穀搬入のことに付ては外務省に対し連合司令部宛折衝方交渉中なるも目下の所早急解決は困難の模様なり。
二、九月配船に関しては前電を以ての南鮮所在の内地向雑穀三万屯移入に付通報せるが、農林省と交渉の結果鮮内食糧窮迫の実情に則し右の一部を鮮内に振向くことに付了解を得たるを以て青柳所長と連絡の上善処せられ度し。
https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050483400(16画像目)
以下は「内地第一主義」の他の用例
日本工業新聞 1942.7.25 (昭和17)大東亜ゴム工業対策(上・中・下)凄産拡充関係のものは各品種総合の集中生産を必要とし、其の立地は内地第一主義とするも主として労力の事情よりして範囲を外地、満洲及び支那の一部までおし広めるも已むを得ざる可し、
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00233064&TYPE=IMAGE_FILE&POS=1&LANG=JA
京城日報 1934.6.14 (昭和9)政友発表の鮮米生産費に果然排撃の声昂る半島民間機を見て動かん
過般鮮米調査のため来朝した政友会政務調査委員は本紙朝刊既報の通り十二日鮮米実地調査の結果について発表した。・・・鮮米実情に対して従来の内地第一主義から政友会が覚醒してきた点については相当好感をもってむかえている。
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00742187&TYPE=IMAGE_FILE&POS=1&LANG=JA
国民新聞 1940.8.2-1940.9.20 (昭和15)再編成途上の経済界 (11〜35)斯く内地を主とする台湾製糖会社に対立して居るのに明治製糖会社がある、同社は台湾製糖会社と経営方針を異にし多角経営に於て本邦斯業界の首位を占め直系、傍系会社合算すれば実に十八社に達して居る・・・更に南洋方面には熱帯農産会社を経営し、南洋パラオでカカオ其他を栽培している・・・其の多くは国策的事業が多く台湾製糖会社の内地第一主義に対し双翼の存在と云う可きであろう
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00485411&TYPE=IMAGE_FILE&POS=1&LANG=JA
京城日報 1935.5.29 (昭和10)産業統制法内外地適用問題鮮内の一工業が単に内地当業者の脅威を与え又は漸く輸出貿易の部門に進出したからとて、直に統制法適用を云々するが如きは国内産業の興隆を悦ばざる理由なき尚早論と云わねばならぬ・・・軽々に外地適用を主張するが如きは明に工業に於ても内地第一主義を主張するが如く気取られる嫌いあり、http://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00745380&TYPE=IMAGE_FILE&POS=1&LANG=JA
1944年作況
https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050484700
供出割当
https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B06050484000
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