「軍事極秘」印
富参第三八二五号
治安旬報十二月一日―十日
一 近時物資の逼迫と共に労力米穀の供出を繞り軍政末端と原住民の軋轢激化の傾向にあり。特に之等事象は僻地に多く発生しありて該地区への啓蒙宣伝対策に万遺憾なきを期しつヽあり。(1枚目)
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レファレンスコードC14110751300(1枚目)
防衛省防衛研究所>陸軍一般史料>南西>マレー・ジャワ>爪哇憲兵隊電報受発簿 昭19年
「ダバオ」向人夫強制輸送ニ関スル件報告
昭和十九年四月二十四日 「カリガラ」警備隊長 中間大尉
首題の件別紙の通報告す
追而本報告は師団には報告済なるに付為念
「ダバオ」向人夫強制輸送ニ関スル件報告
一、全般の経過
(1)昭和十九年三月二十日陸軍嘱託比嘉一雄「カリガラ」警備隊に来り「ダバオ」向人夫に関し左記の如く述べ且民衆大会を開き人夫の件に関し宣撫し帰還せり
左記
(イ).「ダバオ」向人夫を「カリガラ」に於て約一千名の募集するに方り、警備隊長の責任に於てなす事を参謀長に許可を得たり。
(ロ).人夫賃銀は一日三円程度にして衣食住共供与し諸種の待遇は上なり。
(ハ).募集期日は四月十日にして、四月五日迄に決定し置かれ度、又輸送は北川参謀に依頼し自動貨車による予定
(2)警備隊長中間大尉は二十日比嘉嘱託より話し済みの町長に四月五日迄に人員を決定すべきを約したり。四月五日調査の結果僅かに十五名を得たるのみなり。一千名に対する十五名は其懸隔余りに大なるを以て大に町長を督励し隣組に割当てる等の手段により所定の人夫得たき旨を述べたり。
(3)四月九日歩兵第二十連隊長より左の電話を受信せり。
「『ダバオ』向人夫十五日頃輸送するに付同日迄に準備され度「カリガラ」に於ける確実なる人夫数を報告すべし
同日渡経理部出張す
尚「バルゴ」警備隊長にを(?)伝へられ度」
右電話に対する返電左の如し。
「(イ)「ダバオ」向人夫数 「カリガラ」約五十名程度
「バル語」目下不明なるも数名程度
(ロ)警備隊長強硬に斡旋の結果右の人夫を得たるものにして強制的に強要する権利なく困却しあり」
(4)四月十六日となるも何等音沙汰なく人夫の件如何と思案しありたるも四月十九日突然再び比嘉嘱託「カリガラ」警備隊を訪問し左の如く約束し「タクロバン」に帰還せり。
「(イ)四月二十二日又は二十三日約一千名収容可能なる輸送船を「カリガラ」に廻航するを以て同日迄に準備され度
(ロ)人夫は強制的手段にあらざれば募集不能なるに付強制するも可なりと参謀部の認可を得たり」
(5)二十一日一八・〇〇中間大尉は大隊長に対し左の如く報告せり。
明二十二日又は明後二十三日「ダバオ」向人夫少くも五百名以上を「カリガラ」より輸送するに方り一斉に急襲的に土民を乗船せしむべきに付御承知相成度。
(6)四月二十二日一一〇〇輸送船「カリガラ」に入港続いて比嘉嘱託は「バス」二輌○○「トラック」二輌を以て「カリガラ」に到着、本日の輸送に関し協力を依頼せり。
中間大尉は四月十九日の約束に従ひ代理町長に命じ一三・〇〇より民衆大会を開催すべく命じたるも、集合せざるを以て兵を派遣し民衆大会の実施さる旨を告知し一五・〇〇約五百名の男集合せり。仍て労働に耐へざる者、役人教師等を除き、約三百五十名を選定したり。之等三百五十名に対し「ダバオ」向人夫として約一年間日給三円程度、衣食住は供与され、其他の娯楽等良好なるを以て十分安心して日本軍に協力すべき旨を述べて概ね納得せしめ一六〇〇乗船開始二〇〇〇乗船完了せり。
一方比嘉嘱託は「バルゴ」「トンガ」「ハロ」より約三十名を募集し来り二二・〇〇乗船し二三日〇・五〇〇〔ママ〕出港せり。
二、爾后採りたる処置手段
(1)代理町長に対し
本日の人夫は日本軍に積極的に協力して貰ひたき為のものにして今迄「カリガラ」の住民の協力は認められず。仍て強制的に実施せるものなり。
彼等は彼等に述べし如く人夫として一年間良好なる待遇の下に於て働き、帰る時は必ず多くの金銭を持参するものなれば安心して家族は生業に励むべしと諭し概ね納得せしむ。
(2)大隊長に対する報告(二十二日 二〇〇〇)
(イ)「ダバオ」向人夫約四〇〇名一五・〇〇強制的に集合せしめ二〇〇〇乗船完了せり。「バルゴ」より約一〇〇名計五〇〇名なり。
本夜輸送船は出港する予定
(ロ)人夫募集后の民心の動向を監視す。
註「カリガラ」より約四〇〇名とは比嘉嘱託の募集せる三十名を含む。
以上
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レファレンスコードC13071860200
防衛省防衛研究所>陸軍一般史料>比島>防衛>第3機関銃隊報告綴 昭和19年
「極秘」印
労務動員及充足計画
第一 方針
各州(市)は左の要領に基き万全の施策を講じ以て其の割当てられたる労務者は必ず之が全数供出を期すべし
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レファレンスコードC14060660200(1枚目)
防衛省防衛研究所>陸軍一般史料>南西>軍政>馬来各州(市)長官会議関係 関係書類綴 昭和19.3
別冊第二
馬来軍政の概要(素案)
史実部
三、労務
軍政初期に於ける馬来の労務は護謨園休止の為過剰なりしが軍政の進展と共に産業殊に重要国防資源の供出、自給自足諸施策の強行となり労務に不足を告ぐるに至れり。昭和十八年七月頃より泰緬甸鉄道工事を促進する必要に依り馬来より十万の労務者を供出することを指示せられたり。当時十万を出すことは邦人進出商社の着手したる重要国防資源の供出事業よりも引き抜かざるべからざる状態にして重ねての供出命令により強制的に供出したるに民心把握の上に於ては頗る遺憾の状態を発生せり。其のあとクラ地境鉄道の布設も馬来の苦力を以てすべしとの指令あり。之に供出したる人員二万人なり。次で馬来義勇軍義勇隊の編成を命ぜられたるも既に十数万の青年を供出し(?)戦前に於ては毎年昭南に三万人の労務者を南支より移入したることも杜絶したる状況に於て爪哇の如く大舞台を編成することは不可能の状態なりき。
(註)
1、泰緬鉄道、クラ地境の鉄道工事は泰人を使用することを巧妙に計画し実施すること
2、馬来の十倍の人口を有する爪哇人を計画的に使用すること
を方面軍、総軍に於て計画せざるべからざりしなり。其の場当りの指示は軍政諸施策を毒すること多きを猛省せざるべからず。
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レファレンスコードC14060782800・C14060783200
防衛省防衛研究所>陸軍一般史料>南西>軍政>南方作戦に伴う占領地行政の概要 昭和21.5
三、労務
軍政初期に於けるマライの労務はゴム園休止の為過剰なりしが戦局の進展は作戦準備に多大の労力を急襲せられ又産業殊に重要資源の供出、自給自足等の諸施策実行の為の労務に不足を告ぐるに至れり。昭和十八年七月頃より泰、緬甸鉄道工事を促進する為マライより約十万の労務者を供出することヽなり為に重要資源の開発に要する労力を割愛せり。又一般に他地域に出稼労務は現地人の希望せざる所にして民心把握の上に於ては頗る遺憾の状態を発生せり。其の後クラ地境鉄道の敷設の為約二万人の労力供出命令ありて更に労力不足を告げたり。次でマライ義勇軍義勇隊の編成を命ぜられたるも其の要求を充足することは不可能の状態なりき。
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レファレンスコードC14060754500
件名標題(日本語) 別冊其の2 マライ軍政の概要/3、労務 4、財政、経済
階層 防衛省防衛研究所>陸軍一般史料>南西>軍政>南方作戦に伴う占領地行政の概要 昭和21.7
「極秘」印
昭和十九年度軍政施策に関する指示
昭和十九年一月
南方軍総司令部
二 治安の確保に就て
敵の反攻企図に基く宣伝謀略等は益々積極執拗化するのみならず物資の不足、物価の昂騰、労働力の強制供出等に基く生活不安は今後愈々加重すべく又敵側の謀略行為に依り民心離反、治安悪化の虞大なり。故に治安確保に関しては万全の対策を講ぜざるべからず。・・・
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レファレンスコードC14060762600・C14060763000
件名標題(日本語) 1.軍政施策に関する指示/2 治安の確保に就て
階層 防衛省防衛研究所>陸軍一般史料>南西>軍政>南方軍政関係資料 その1 昭和19年度
「軍事極秘」印
総務部長会同研究懇談事項
昭和十九年三月
爪哇軍政監部
労務充足対策
(一)充足対策
(1)緊急且大量の労務需要に対処する為昨年第一回中央参議院の答申に基き各州に労務協会を設置し宣伝、労務者の募集、詮衡斡旋、残置家族の援護に当らしむ。
(2)昨年十月十八年度下半期労務動員計画を樹立し各州毎に州内、州外、島外供出責任数を定め労務者の状況に応じ各責任数に対応する予備登録をなさしむ。
(3)「ジャワ」医事奉公会を協力せしめ労務動員の対象たる予備登録者の検査並に巡回診療を実施し健康管理方策を講(?)ず。
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レファレンスコードC14060768600(18枚目)
件名標題(日本語) 4.総務部長会同研究懇談事項 昭和19年3月
階層 防衛省防衛研究所>陸軍一般史料>南西>軍政>南方軍政関係資料 その3 昭和19年度
南総経交第 号 一九・二・一五 南方軍経理部
インフレーション対策
Ⅱ 生活必需物資の増産
五、労務者の動員配置
(四)衣類、日用雑貨の自給は今後共努力するものにして、自給
当地区食糧自給の為に必要とせらるる二十万人の労務者(米の供出所要量十万瓲・・・耕作に必要なる労務者)を獲得することは尋常の手段を以ては不可能なり。故に戦争の言段階に於ける緊急業務を指定して右以外の業務に従事しある成人男子は速に転業せしむるを要するものなり。・・・第八項の生活必需物資の配給統制を利用し、数ヶ月の猶予期間内に所定の緊急事業へ転業せざるものは其の家族に対して配給を停止するの強行手段に訴ふるを適当とす。・・・警察力による監察を要すること勿論なり。(17~19枚目)
ミャンマーの「建設奉仕隊」(9枚目)https://www.jacar.archives.go.jp/aj/meta/image_C14060713200?IS_KEY_S1=%E5%8A%B4%E5%8B%99%E8%80%85%E3%80%80%E4%BE%9B%E5%87%BA&IS_KIND=MetaSummary&IS_STYLE=default&IS_TAG_S1=InD&男子の従業職種を制限し幼年者女子を以てする新労務者の獲得(10枚目)https://www.jacar.archives.go.jp/aj/meta/image_C14060768700?IS_KIND=MetaSummary&IS_STYLE=default&IS_TAG_S1=InD&IS_KEY_S1=%E5%8A%B4%E5%8B%99%E8%80%85&IS_LGC_S2=AND&IS_TAG_S2=InD&IS_KEY_S2=&IS_LGC_S3=AND&IS_TAG_S3=InD&IS_KEY_S3=&IS_LGC_S4=AND&IS_TAG_S4=InD&IS_KEY_S4=&IS_LGC_S5=AND&IS_TAG_S5=InD&IS_KEY_S5=&IS_LGC_S20=AND&IS_TAG_S20=InD&IS_KEY_S20=&IS_LGC_S21=AND&IS_TAG_S21=InD&IS_KEY_S21=&IS_LGC_S22=AND&IS_TAG_S22=InD&IS_KEY_S22=&IS_LGC_S23=AND&IS_TAG_S23=InD&IS_KEY_S23=&IS_LGC_S24=AND&IS_TAG_S24=InD&IS_KEY_S24=&IS_TAG_S25=InD&IS_KEY_S25=&IS_LGC_S26=AND&IS_LGC_S32=AND&IS_TAG_S32=d4&IS_LGC_S7=AND&IS_TAG_S7=ddc&IS_LGC_S6=AND&IS_TAG_S6=ddt&IS_LGC_S14=AND&IS_TAG_S14=d9&IS_LGC_S15=AND&IS_TAG_S15=d6&IS_TAG_S19=d11&IS_LGC_S19=AND&IS_LGC_S12=AND&IS_TAG_S12=iFo&IS_KEY_S12=&